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BEworks Inc.との共同研究による行動経済学の手法を応用した
リスクマネジメントメニューの開発について

2019年4月11日

MS&ADインターリスク総研株式会社

MS&ADインシュアランス グループのMS&ADインターリスク総研株式会社(取締役社長:中村 光身)は、BEworks Inc.(ビーイーワークス社、CEO:ケリー・ピーターズ、以下「BEworks社」)と、行動経済学の手法を応用したリスクマネジメントメニューの提供に向けた共同研究を開始することに合意しました。

本共同研究の成果を盛り込んだサービスメニューの提供は、2019年10月を予定しています。

MS&ADインシュアランス グループは、今後もグループ各社のノウハウを結集し、多様化するお客さまニーズに応える商品・サービスの開発を積極的に進めていきます。

1.背景

行動経済学とは、人がさまざま経済活動において、どのように選択・行動し、その結果どうなるかを究明するため、実際の行動を実験を通じて観測することを重視した経済学の一分野です。必ずしも人は合理的に判断して行動するわけではないという前提にたって、人の行動や意思決定の在り方を研究している学問です。ノーベル経済学賞を受賞したプリンストン大学のダニエル・カーネマン教授(2012年受賞)、シカゴ大学のリチャード・セイラー教授(2017年受賞)らの功績により注目を浴びています。

その中でも、ナッジ(肘で軽くつつくという意味)と呼ばれる手法に関心が高まっています。ナッジは、人の心理的な行動原理を利用して、強制や規制、金銭的なインセンティブのみに頼ることなく、人がより良い選択をするように促すことを狙いとする手法です。欧米では行動経済学を商業利用するために専門組織を設け、研究を進めている企業も多数出てきています。

当社においても、行動経済学を活用したリスクコンサルティングメニューの開発を進めることとし、先進的かつ専門的なノウハウを持つBEworks社と共同研究を行うこととしました。

2.BEworks社の概要

BEworks社は、科学的思考と「行動経済学」を用いてビジネスの課題解決を図るコンサルティング会社です。CEOのケリー・ピーターズ、「予想通りに不合理」の著者で世界的に有名な行動科学者であるダン・アリエリー 、世界的マーケティング学者のニナ・マザールらによって、2010年にカナダのトロントで設立されました。同社は、行動科学、認知心理学、社会心理学、神経科学の専門家によって構成されており、科学的根拠に基づく生活者心理を明らかにし、マーケティングや新商品開発、価格設定等、幅広い経営上の課題解決を提案・実証しています。2017年1月より博報堂DYホールディングズ戦略事業組織kyuの傘下に入り、さらなる成長を果たしています。

3.研究開発するメニュー

研究開発メニューの第一弾として、サイバーセキュリティのコンサルティングメニューである「標的型メール訓練サービス」において、メール内にあるリンクや添付ファイルをクリックして開いてしまう行動を抑制するため、またクリックした後に「実施すべき事後行動」を正しく・素早く行動できるよう、行動経済学を活用したメニューを開発します。

以上

添付別紙:サイバーセキュリティ・MS&ADプラットフォームについて

本件に関するお問い合わせ先

MS&ADインターリスク総研株式会社

営業推進部 高井 修平 TEL:03-5296-8919