環境DNA技術を活用した緑地や社有林の評価サービスの提供を開始
― サンリット・シードリングス株式会社との連携による
緑地の評価と管理計画検討の新しいアプローチの提案 ―
2026年6月1日
MS&ADインターリスク総研株式会社
MS&ADインシュアランス グループのMS&ADインターリスク総研株式会社(代表取締役社長:宮岡 拓洋、以下「当社」)は、サンリット・シードリングス株式会社(代表取締役社長:石川 奏太)と連携した、環境DNA技術を活用した緑地や社有林等の評価サービスの提供を開始しました。環境DNAとは、水、土壌、空気などの環境中に存在するDNAのことです。特定の場所に存在する環境DNAを分析することで、その場所にどのような生物種が生育・生息ないし訪れていたか推測することができます。
本サービスでは、評価対象とする場所およびその周辺の緑地や社有林における土壌のサンプリング調査を行い、微生物の多様性や炭素の蓄積量等の土壌機能や、生育・生息が想定される生物とその関係性を可視化します。これにより、緑地や社有林の持つ自然環境としてのポテンシャルを科学的に評価し、より効果的な保全・活用施策の検討を支援します。
1. 背景
企業等が自然関連課題(自然への依存・インパクト、自然関連リスク・機会)を評価・管理・情報開示する枠組みの第一版が、自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)により2023年9月に公表されました。加えて、2022年の国連生物多様性条約第15回締約国会議(COP15)で採択された国際目標「グローバル生物多様性枠組み(GBF)」や日本の「生物多様性国家戦略」では、都市等の人口密集地域における自然の量・質・連結性の向上、人との持続可能な関係やつながりの再構築、自然の恵みの最大化等が、企業を含む幅広い主体に要請されています。そのため、都市域において不動産を開発・保有・運営する事業者は、規制、市場、評判などの自然関連リスク・機会の観点からも、生物多様性保全に取り組むことが期待されます。
当社は、2000年代初頭から工場・事業所の企業緑地等の実際のフィールドにおける生物多様性保全の取組を数多く支援してきました。そのノウハウを活かし、TNFDが求める「優先地域」の評価、それによって特定された場所における生物多様性を踏まえた緑化や価値向上のアクションの検討も支援する「国内都市不動産向けTNFDコンサルティングサービス」を2024年5月から提供してきました。
本サービスは、緑地や社有林のポテンシャルを評価する多様な観点や方法の中でも、土壌の健全性という新しい切り口から、環境DNA技術を応用して微生物の多様性や炭素の蓄積量等を評価するものです。
2. 概要
環境DNA分析技術などに強みを持つサンリット・シードリングス株式会社と提携することで、評価対象とする緑地や社有林およびその周辺に位置する緑地における土壌のサンプリングなどの調査に基づき、微生物の多様性や炭素の蓄積量などの観点からの土壌機能の評価、生育・生息している可能性のある生物とその間の関係性の可視化を行います。評価結果を踏まえた、緑地や社有林における、より望ましい保全と活用のあり方や、保全・管理のための工夫や計画検討の支援が可能です。

(参考)サンリット・シードリングス株式会社の概要
| 会社名 | サンリット・シードリングス株式会社 |
|---|---|
| 所在地 | 京都市左京区吉田上阿達町17番地 |
| 設立 | 2020年1月 |
| 代表者 | 代表取締役社長 石川 奏太 |
| 事業内容 | 京都大学発のスタートアップ企業で、土壌および水環境における環境DNA分析と現地踏査の結果を組み合わせた評価に強みを持ちます。また、現場に生育・生息する可能性のある生物同士のつながりを可視化する独自の生態系ネットワーク分析技術を有しています。 |
以上