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「地域金融機関向けネイチャーポジティブ対話支援メニュー」の提供を開始
-評価と開示に留まらない、地盤特性を踏まえた取引先などとの対話まで支援-

2025年07月01日

MS&ADインターリスク総研株式会社

MS&ADインシュアランス グループのMS&ADインターリスク総研株式会社(社長:宮岡拓洋)は、「地域金融機関向けネイチャーポジティブ対話支援メニュー」の提供を2025年6月より開始しました。地域金融機関は顧客が集中する営業基盤としての重要地域、いわゆる地盤を有しています。地盤の自然と産業の特性および関係性を踏まえ、地盤における取引先やその他関係者と対話を重ねることは、地盤と地域金融機関にとっての自然関連のリスクを低減し、機会を増大する上で欠かせません。本サービスでは評価や開示に留まらず、地盤におけるネイチャーポジティブ実現に向けた対話まで支援します。

1.背景

現在、自然を回復軌道に乗せるために、生物多様性の損失を止めてプラスに反転させるという、「ネイチャーポジティブ(自然再興)」が国内外の目指すべき姿として掲げられています。我が国は、生物多様性条約に基づき、2023年に新たな生物多様性国家戦略を策定しました。当該戦略では、ネイチャーポジティブを実現するような経済の流れをつくることが以前と比べて強調されるようになりました。同時に、生物多様性は地域ごとに異なるため、それぞれの地域で戦略を立て実行することが期待されています。

また自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)は2023年9月18日に、企業等が自然関連課題(自然への依存・インパクト、自然関連リスク・機会)を評価・管理・情報開示する枠組みの第一版を、金融セクター向けガイダンスも含めて公表しました。100社を超える日系企業がTNFDを採用することを表明し、地域金融機関でも10行ほどが2024年度の統合報告書の中でTNFDや自然関連のリスクや機会について言及や評価結果の開示を行っています。

地盤と地域金融機関にとっての自然関連のリスクの低減や機会の増大、地域のネイチャーポジティブに資する経済の流れの構築には、地盤の自然と産業とそのつながりの特徴を捉えること、その特徴と地域金融機関にとっての自然関連リスク・機会の間の関係性を検討すること、地盤の関係者や取引先にその検討結果を分かりやすく伝えエンゲージメントを進めることが欠かせません。そのため、いくつかの地域金融機関は、TNFD開示に留まらず、自治体などとも連携しながらネイチャーポジティブに向けた仕組みづくりや協働に着手しています。

MS&ADインターリスク総研は、自然関連および気候関連の情報開示について、これまでに地域金融機関30行以上を支援してきました(※1)。また2000年代初頭より、企業が所有する拠点や緑地、その周辺地域を対象とした生物多様性保全に資する評価や計画の策定、地域との連携やコミュニケーションの活動を支援するコンサルティングを数多く手がけてきました。これらの実績と経験に基づき、TNFDガイダンスを踏襲しつつ、評価と開示に留まらない取引先などとのネイチャーポジティブに向けた対話を支援する「地域金融機関向けネイチャーポジティブ対話支援メニュー」の提供を開始します。

1:2025年6月現在の実績

2.サービス概要

地盤の自然と産業の特性を踏まえた、取引先その他関係者との自然関連の対話の支援として、以下のようなサービスメニューを用意しています。

(1) 地盤エリアの自然・産業特性の整理支援サービス

それぞれの地域金融機関の地盤が有する自然特性と産業特性およびその関係性を文献などから調査し、特徴的な自然関連のテーマを探索し、整理します。地盤として特徴的な産業や営みと、それに欠かせない地盤の自然特性や生態系サービス、それらをもたらす自然を構成する環境資産とその相互関係、重要な環境資産に対して与えられる可能性のある正負のインパクトを整理します。これから特にどのような環境資産、インパクト、産業や営みに着目して対話を進めれば良いのかの方向性を探ります。

(2) ネイチャーポジティブ宣言および関係者への普及啓発ペーパーの作成支援サービス

環境省などが進めているネイチャーポジティブ宣言制度に沿った形で、地盤特性を踏まえた宣言の作成、地域金融機関として重要だと考えている地盤特性や姿勢を対外的に分かりやすく伝えられる普及啓発用のペーパーの作成を支援します。

(3) ネイチャーポジティブシンポジウム企画支援サービス

地盤における関係者への参画も募ってのネイチャーポジティブをテーマとしたシンポジウム等の企画を支援します。シンポジウムの開催を通して、地盤特性を整理した成果を、特に関係の深い産業の事業者や、地域での枠組みづくりに欠かせない自治体、専門的な知見を有している可能性のある専門家などに共有し、これからの取り組みの協働先や協働可能性を探る契機になります。

(4) ネイチャーポジティブローン開発支援サービス

地盤特性なども踏まえながら、地域におけるネイチャーポジティブな社会経済の構築に資する独自のローンの開発を支援します。取引先のネイチャーポジティブへの貢献に向けた行動や達成状況と融資条件が連動するような設計を検討することや、地域金融機関としての自然関連リスクのマネジメントと整合していることなどの視点からもフレームワーク策定を支援します。

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地域金融機関向けネイチャーポジティブ対話(NP対話)支援メニュー一覧

以上