コンサルタントコラム

所属
リスクマネジメント第二部 交通リスク第二グループ
役職名
マネジャー・上席コンサルタント
執筆者名
松谷 慎一郎 Shinitiro Matsutani

2020年1月29日

スペインのマドリードで開催されたCOP25が会期を2日延長して終わったが、先進国と一部途上国のルール合意は難航し翌年のCOP26に持ち越しとなった。

COPとは広くは「締約国会議」の意であるが、気候変動に関する国際連合枠組条約における締約国会議として用いられることが多い。本会議は1995年以降毎年開催されている。特に1997年に京都で開催された際は、先進国の温室効果ガスの排出削減目標が具体的に決められた「京都議定書」が採択されるなどした。また、2015年に開催されたパリでは「パリ協定」が合意され、途上国を含む全ての主要排出国が対象となるなど画期的な枠組みとなった。

2019年11月4日にアメリカ合衆国のトランプ大統領は正式に「パリ協定」からの離脱を表明したが、世界的に地球温暖化対策の取組が進んでいることは周知の事実である。

一方、こうした地球温暖化対策はややもすると政府、企業だけに頼りがちだが、家庭から排出される二酸化炭素の量も決して小さいものとはいえない。私たち個人にもできることがあるのではないだろうか。

例えば、冷暖房の設定温度を控えめにする、使っていないコンセントは抜く、省エネ製品を選ぶなどすることで一定の二酸化炭素の排出を減らすことが可能である。

家庭からの二酸化炭素排出量で家電製品などと並んで大きいのが自動車である。自動車については、そもそも使用を控えてバスや鉄道、自転車を利用することも重要だが、二酸化炭素排出がもっとも多い走行中の取組も大事だ。そんなときに実践したいのが「エコドライブ」である。

具体的には、環境省などが提唱する「エコドライブ10」だろう。これは、①ふんわりアクセル、②車間距離にゆとりをもって、加速・減速の少ない運転、③減速時は早めにアクセルを離す、④適切なエアコンの使用、⑤ムダなアイドリングはしない、⑥渋滞を避け余裕をもって出発する、⑦タイヤの空気圧をチェックする習慣をつける、⑧不要な荷物は降ろす、⑨走行の妨げとなる迷惑駐車をしない、⑩自分の燃費を把握することでエコドライブを実感する、である。

こうした車の走行は二酸化炭素削減に有効なのは容易に理解できる。そして、もうひとつ気づかされるのが安全運転で事故防止にも極めて効果があることだ。

特に、車間距離を十分にとる、早めのアクセルオフでエンジンブレーキを効かせて減速の態勢に入るなどは追突の防止に有効である。また、余裕をもった出発、タイヤの空気圧をこまめにチェックする、不要な荷物を降ろす、などは交通事故防止全般に効果がある。そして、交差点付近などの交通の妨げとなる場所で駐車しないことは、当然に交通事故の防止のみならず渋滞の防止にもつながる。

このように地球温暖化にも貢献し、事故防止にもつながる「エコドライブ」の実践をしない手はないと思う。今回のCOP25を機会に是非皆さまにもお勧めする次第である。

以上

(2020年1月23日 三友新聞掲載記事を転載)

松谷 慎一郎 Shinitiro Matsutani
氏名
松谷 慎一郎 Shinitiro Matsutani
役職
リスクマネジメント第二部 交通リスク第二グループ マネジャー・上席コンサルタント
専門領域
交通リスクマネジメント