レポート

第26号「フォークリフトの労災防止に向けて」

2018.3.1

本号の概要

  • 平成28年度のフォークリフト災害による死亡者数は28人、死傷者数(休業4日以上)は1,977人である。
  • 死亡災害の型別では、「墜落・転落」11件(39%)と最も多く、次いで、「はさまれ・巻き込まれ」が7件(25%)、「転倒」4件(14%)となっており、上位3つの災害の型別で全体の78%を占めている。
  • フォークリフトの労災を防ぐためには、オペレーターだけではなく周辺の作業者や関係者の危険感受性を高めるための教育実施などの取組みが必要である。

1.はじめに

フォークリフトは全国で70万台以上が稼働しており、技能講習は毎年20万人以上が修了している。 荷役運搬機械として多くの職場で使用されているフォークリフトだが、平成28年度の死亡者数は28人となっている。また、平成28年度の死傷者数(休業4日以上)は1,977人となっており、フォークリフト作業にかかわる災害発生に悩んでいる事業場も少なくない(図1)。

本稿では、フォークリフト災害を防ぐための対策と関係法令を、ポイントを整理したうえで紹介する。また、フォークリフト作業における労働災害の被災者の約7割は周辺の作業者や関係者であることから、フォークリフトのオペレーター以外に関する安全対策についても解説する。

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