レポート

第9号「斜面崩壊リスク簡易評価手法の開発」

2020.4.1

本号の概要

  • 土砂災害は毎年1,000件程発生しており、近年、その発生件数は増加傾向にあることが認められる。1975~2019年の1時間降水量50㎜以上の年間発生回数は増加傾向にあり、土砂災害発生件数の増加傾向とも関連していると考えられる。 将来の気候変動の影響で、今後さらに発生件数が増加していくことも予想される。
  • このような背景から弊社では地圏環境テクノロジー社の協力のもと、「斜面崩壊リスク簡易評価手法」を開発した。本サービスは、地圏環境テクノロジー社の水循環シミュレーションソフトと国の公開データを活用することにより 迅速で安価な提供を目指している。
  • 自社敷地の斜面崩壊リスクの再点検やリスク管理に活用されることが望まれる。

1.斜面崩壊リスクの評価に当たって

近年多発する豪雨や大型台風によって、全国各地でがけ崩れ(斜面崩壊)などのリスクが高まっている。気候変動による将来の予測においても、それらは増加傾向になると考えられる。 MS&ADインターリスク総研株式会社は株式会社地圏環境テクノロジーの協力を得て、特定地域の斜面崩壊のリスクを、例えば過去の豪雨データや将来予測されるデータによって簡易にシミュレーションする手法の開発に着手した。

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