レポート

<号外>「九州地方及び中部地方の豪雨被害について」

2020.7.1

要旨

  • 2020年7月3日から8日にかけて九州地方及び中部地方に甚大な被害を及ぼした豪雨被害に関し、既報7月7日発行の号外に続き、最新の内容を踏まえた第2報を発行します。被害に遭われた皆様には、心からお見舞い申し上げます。
    なお、本レポートは2020年7月9日17時現在の情報に基づいて作成しています。

1.気象概要

2020年7月3日から5日の気象概要については、「災害リスク情報<号外>2020.7.7発行」に記載のとおりであるが、その後も図1に示す通り九州地方や中部地方で24時間降水量が観測史上1位となる地点がでるなど、 本日現在までに地域を跨いだ記録的な豪雨となっていることから、本章では、九州地方(北部)、中部地方の気象概要、そして豪雨の原因の一つと指摘されている線状降水帯について解説する。

なお今回の豪雨事例については、7月9日付で「令和2年7月豪雨」と名称が定められた。

(1)九州地方(7/6~7/7)

7月6日から7日にかけて梅雨前線が対馬海峡付近に停滞することで、九州北部を中心に暖かく湿った空気が流入しやすい状況が持続し、福岡県や大分県に大雨をもたらした(図2参照)。 とりわけ48時間降水量(表1参照)が大分県日田市では792.5mm、福岡県大牟田市では666.5mmと観測史上1位を記録した。

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