リスク情報・レポート

リスク情報・レポート / ESGリスクトピックス

2021.5.6

ESGリスクトピックス<2021 No.2>

今月の主なトピックス

Environmental-環境-

<再生可能エネルギー>
RE100企業53社、日本政府に2030年までの再エネ比率50%への目標引き上げを要求

RE100*の企業53社は3月22日、日本政府に対し、2030年までの再生可能エネルギー導入の目標比率を当初の22~24%から50%まで引き上げることを要求する書簡を送付した。書簡にはリコー、 パナソニック等の日本企業のほか、Googleやネスレ等の外資企業が署名した。

(参考情報:2021年3月24日付JCLP HP

<再生可能エネルギー>
アップル、サプライヤー110社以上の100%再エネ転換への協力を発表

米アップルは3月31日、世界中のサプライヤー110社以上と協働し、同社製品の製造に使用する電力を100%再生可能エネルギーに振り替えることを発表した。 この計画で約8ギガワットのクリーンエネルギーが調達可能になり、実現するとCO2換算で年間1500万トンの温室効果ガスの削減を見込む。

(参考情報:2021年3月31日付Apple HP

<再生可能エネルギー>
セブン&アイグループとNTTグループの協創によるRE100店舗の実現

セブン&アイ・ホールディングスとNTTは、セブン&アイグループのセブン‐イレブン40店舗およびアリオ亀有の店舗運営において、100%再生可能エネルギーを使用する取り組みを開始すると発表した。 NTTアノードエナジーがオフサイトPPAのモデルで新設した発電所から電力を供給するとともに、不足分をNTTグループが所有するグリーン電力発電所を活用して補う。

オフサイトPPAとは、オフサイト型コーポレートPPA(Power Purchase Agreement:電力購入契約)の略。屋根や遊休地に発電設備を設置し需要家設備と隣接する形で電力を利用するモデルは「オンサイトPPA」と呼ばれ、 日本国内で導入例が多い。これに対して「オフサイトPPA」は、遠隔にある発電設備から送配電網を介して需要家設備へ送電するモデル。

(参考情報:2021年3月31日付NTT Communications HP

Social-社会-

<取引慣行>
政府がフリーランス保護のガイドラインを公表

政府は3月26日、「フリーランス」の保護を目的にしたガイドラインを公表した。独占禁止法や下請法、労働関係法令などを踏まえ事業者の問題行為を明確化した。 例えば、事業者が雇用契約を締結せずに業務発注した場合にも、フリーランスに労働関係法令が適用されるケースなどを示した。

(参考情報:2021年3月26日付経済産業省 HP

Governance-ガバナンス-

<BCP>
政府が災害対策基本法等の改正案を閣議決定、避難「指示」に一本化

政府は3月5日、災害対策基本法等の改正案を閣議決定した。主な変更点として、災害時に自治体が発表する「避難勧告」をなくし、「避難指示」に一本化した。避難勧告の意味が伝わらず、 逃げ遅れによる被害が多数発生したのが理由。また、独力での避難が難しい高齢者や障がい者などのための個別避難計画の作成を、市町村などの努力義務にした。

(参考情報:2021年3月5日付内閣府防災情報

<コーポレートガバナンス>
世界経済フォーラム、サイバーセキュリティで取締役会が担うべき役割・検討事項を公表

世界経済フォーラムと全米取締役協会などは3月23日、企業がサイバーセキュリティに取り組む上で取締役会が果たすべき役割をまとめた報告書を公表した。 社内外両取締役が監督レベルを高めるための重要事項として6つの原則を提示。さらに、各原則で取締役が検討すべき主な事項を明示している。

(参考情報:2021年3月23日付同団体 HP

全般・その他

<テレワーク>
厚生労働省、テレワークの適切な導入及び実施推進のガイドラインを公表

厚生労働省は3月25日、「テレワークの適切な導入及び実施の推進のためのガイドライン」を公表した。本ガイドラインでは、テレワークにあたっての人事評価や費用負担、人材育成など労務管理全般に関する留意点や望ましい取り組みを掲載。 テレワーク時のメンタルヘルス対策や作業環境整備などにあたって事業者・労働者が活用できるチェックリストも付けた。

(参考情報:2021年3月25日付厚生労働省 HP

<ESG金融>
環境省が「ESG地域金融実践ガイド 2.0」を発行

環境省は3月30日、「ESG地域金融実践ガイド 2.0」を発行した。2020年4月発行の初版以降、新型コロナウイルス感染症の影響拡大や2050年カーボンニュートラル宣言といった地域経済を取り巻く大きな環境変化を踏まえて、内容を拡充した。

前述の環境変化を踏まえ、地域金融機関の経営者に対しESG地域金融の重要性への理解を促すための解説がブラッシュアップされたほか、持続可能な地域の実現に向けた3つのESG地域金融の実践アプローチ(地域資源を活用した課題解決策の 検討・支援/主要産業の持続可能性向上に関する検討・支援/企業価値の向上に向けた支援)が新たに掲載されている。

(参考情報:2021年3月30日付環境省 HP

<地域経済>
持続可能な地域経済社会の活性化に向け、金融庁と環境省が連携チームを発足

金融庁と環境省は3月30日、地域経済エコシステムの形成や、地域課題の解決に向けた地域経済の活性化、地域資源の活用を通じた持続可能な地域社会づくりに資する取組について、 両省庁の知見やノウハウを持ち寄り、協働で取組むことを目的として連携チームを新たに発足すると発表した。

主な連携項目は下記のとおり;

(1)地域経済エコシステムの形成に資する人的ネットワークの構築支援
(2)地域課題解決に資する関係者とのパートナーシップの充実や人材の発掘・育成支援
(3)地域金融機関におけるSDGs/ESGの実践等を通じた持続可能な地域経済社会の活性化に向けた取組支援

(参考情報:2021年3月30日付環境省 HP

今月の『注目』トピックス

<気候変動>
金融庁と東京証券取引所が、コーポレートガバナンス・コード改訂案を公表気候変動リスクの情報開示促す

(参考情報:2021年3月31日付金融庁 HP

(参考情報:2021年4月7日付東京証券取引所 HP

金融庁と東京証券取引所は3月31日、上場会社に適用するコーポレートガバナンス・コード(企業統治指針)の改訂案を公表した。

主な改訂内容のうち、気候変動リスクに関する情報開示について新たに明記された。特に、2022年4月に東証が新設予定の最上位区分「プライム市場」の上場会社に、気候変動に関するリスクと収益機会が自社の事業活動や 収益等に与える影響について、必要なデータの収集と分析と開示を要求。開示は、国際的に確立された開示の枠組みである 「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」もしくはそれと同等の枠組みに基づく開示の質と量の充実を強調している。また、プライム市場上場会社には、3分の1以上の独立取締役を求める。

Q&A

Question

ESG情報の開示の枠組みとして、「ステークホルダー資本主義指標」が世界経済フォーラムから公表されましたが、どのような内容でしょうか?本指標に基づいて開示を行う際の留意点を教えて下さい。

ESGリスクトピックス(旧:CSR・ERMトピックス)

国内外における主なトピックスを、E(環境)・S(社会)・G(ガバナンス)ごとに紹介しています。
(A4数枚、毎月発行)