レポート

2020年度 No.3「リモートワークを前提としたBCP訓練について」

2021.2.1

要旨

  • コロナ禍におけるリモートワーク推進にともない、BCP訓練の手法を工夫する企業が見られる。
  • 本稿では、リモートワークを前提としたBCP訓練の手法のポイントと工夫事例について解説する。

1.コロナ禍を契機とした勤務形態の変化とBCP訓練の実施手法の変化

(1) リモートワークを前提としたBCP訓練の必要性

新型コロナウイルス感染症の世界的流行を皮切りに、企業における従業員の勤務形態が変化している。新型コロナウイルス感染症流行前(以下、「コロナ前」という)は、大半の従業員がオフィスに出社して勤務を行うことがスタンダードであった。 だが、コロナ禍においては、在宅勤務や時差通勤といった新たな勤務形態が広く導入されつつある。

こうした勤務形態の変化に伴い、企業の「BCP訓練」の実施手法においてもコロナ前とコロナ禍の現在で変化が見られる。BCP訓練とは、一般に大地震等の危機的事象が発生した状況を想定し、 BCP(事業継続計画)に定めた対応について、本当に実行できるかどうかを検証することで、BCPの見直し・改善に繋げるものである。

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