レポート

2018年度 No.1 「自動車運送事業に関わる直近の法令改正」

2018.7.1

要旨

  • 自動車運送事業は各種法令により規制されており、2018年4月以降、種々の改正法令の施行が相次いでいる。
  • 改正内容には、点呼における睡眠不足の状況の確認や、過労防止関連の違反等に対する厳罰化がみられ、事業者においては、過労運転による事故の防止に向けた取り組みが重要となっている。

1.直近の法令改正

自動車運送事業者においては、その事業を行うにあたり各種法令により規制されているが、本年4月以降、種々の改正法令の施行が相次いでいる。

例えば、国土交通省は本年6月から、事業者が睡眠不足の運転者を乗務させることを禁止するとともに、点呼において睡眠不足の状況について確認することを義務付けた。また、7月には、自動車運送事業における過労防止関連の違反等に対する行政処分を強化することを予定している。

そこで、本稿では、自動車運送事業に関わる各種法令のうち、本年4月以降に施行された改正法令の内容について整理する。

2.安全管理規程の設定等の義務付け対象事業者の拡大

自動車運送事業者は、平成18年10月から運輸安全マネジメント制度が導入され、道路運送法及び貨物自動車運送事業法によって、一定数以上の事業用車両を保有する場合は、輸送の安全性確保のため、安全管理規程の設定及び届出や、安全統括管理者の選任等が義務付けられている。

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