レポート

2020年度 No.1「タイの渇水・洪水関連情報」

2020.1.1

概要

  • 現在、タイは1979年以来、過去40年間で最悪の渇水に見舞われています。
  • タイ気象局(Thai Meteorological Department:TMD)によれば、特にタイ北部、北東部、中央部において6月まで平年より降雨日数が少ない時期が継続する見込みです。
  • 現時点で、タイ全土のダム、貯水池における平均貯水率は60%(491億m3)であり、主要ダムの貯水率は軒並み低い状況です。
  • Chonburi、Rayongでは工業地域における渇水の影響が懸念されており、食品製造業では果物、野菜などの不足による原材料費の高騰も予測されています。

降雨量

  • 下図は2019年1月1日~12月31日の累積降雨量(左)と、累積降雨量の平年(直近30年の平均降雨量)との差(右)を示しています。
  • 昨年の降雨量はタイ全土の平均で平年を5%下回っています。
  • 累積降雨量の平年との差(右図)より、特にタイ中央部、南部、北部の降雨が少なかったことが分かります。

渇水の状況

  • 王室灌漑局(Royal Irrigation Department:RID)が2019年12月1日に公表した情報によれば、タイ全土の大型ダム、中型ダムにおける合計貯水量は490億m3であり、 これは前年同時期の貯水量(601億m3)と比較して約110億m3少ない水量です。

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