レポート

2020年度 No.3「東南アジアの大気汚染(PM2.5)」

2020.3.1

要旨

  • PM2.5は呼吸器系疾患、肺がん、循環器系疾患(心疾患)などの原因になります。
  • PM2.5の環境基準は年平均値、24時間平均値で定められています。
  • 2019年の東南アジアでは、ジャカルタ、ハノイで年平均値の環境基準を大きく超えるPM2.5が観測されています。

当レポートは、東南アジアの大気汚染について主にPM2.5に着目し、世界保健機関(World Health Organization:以降 WHOと表記)のガイドラインや、2019 World Air Quality Report (IQAir)等を基に作成したものです。

1. 大気汚染物質

WHOの大気環境に関するガイドライン“Air quality guidelines for particulate matter, ozone, nitrogen dioxide and sulfur dioxide (Global update 2005)”では、 健康被害を引き起こす主な大気汚染物質(下表に示す4つの物質)についてガイダンスや基準値が示されています。

WHOによれば上記物質のうちPM(粒子状汚染物質)が他の汚染物質よりも多くの人々に影響を与えるとされています*2。本レポートでは、以降、PMについて記載します。

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