レポート

第12号「事業所周辺で行う with コロナ時代の生物多様性ワークショップの提案」

2021.4.1

本号の概要

  • COVID-19の感染拡大を背景として、生態系の健全性と人間の健康を促進する"OneHealth"という考え方が世界的にも注目されている。"OneHealth"実現の前提として、人びとや企業、社会全体が、生物多様性やその価値、 自身の生活や仕事との関係性、保全のための具体的な行動について認識することが欠かせない。
  • 2020年10月30日に、MS&ADインターリスク総研株式会社の社外活動として、従業員およびその家族を対象とした生物多様性ワークショップを実施した。
  • 弊社での実践を踏まえ、企業およびその従業員を対象に、生物多様性という言葉を伝えるのではなく、従業員にとって身近である事業所の周辺地域において、生物多様性やその自身との関係性を発見する with コロナ時代型の生物多様性ワークショップを提案する。

新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の流行を背景に、生物多様性の健全性と人間の健康との間のつながりを認識し、農山村や都市を含むあらゆる地域における生態系および人間と野生生物の関係を管理することで、 生態系の健全性と人間の健康を促進する"OneHealth"という考え方が注目されている。

この考え方は、COVID-19などの人獣共通感染症の増加傾向は、土地の劣化、野生生物の乱獲、気候変動といった抑圧による自然環境の劣化によって引き起こされているという整理の下、重要視されるようになっている。 つまり、生物多様性保全の文脈だけではなく、将来のパンデミックの防止という文脈からも、人間と自然の関係を再構築することが求められていると言える。

会員登録で レポートを全て見る