レポート

<号外>「大雪による関越自動車道の大規模立往生と豪雪災害への備え」

2020.12.1

要旨

  • 2020年12月14日から17日にかけて、今季一番の寒気が到来し新潟県や群馬県などに記録的な大雪をもたらし、関越自動車道で最大で約2100台の車両の立往生が発生しました。 これから本格的な降雪シーズンに入り、より一層豪雪災害への備えが必要となります。
    豪雪災害は、気象情報から発生を予測することが可能であるとともに、事前の備えおよび遭遇時の対応によって被害を軽減することができます。本稿では、豪雪災害への備えと遭遇時の対応をまとめました。 新たな寒気が到来する前に本内容をお読みいただき、防災対応力の向上に役立てていただけましたら幸甚です。
    なお、本レポートは2020年12月22日9時時点の情報に基づいて作成しています。

1.今回の大雪について

12月14日から17日にかけて、北日本から西日本の日本海側を中心に強い寒気が流れ込み、北陸地方では記録的な大雪となった。この時期としては珍しく冬型の気圧配置となり、真冬並みの寒気が到来した。 新潟県南魚沼市では48時間降水量(表1参照)が145.0mmであり、断続的な雨や雪に見舞われ12月の観測史上最大の降水量となった。また48時間降雪量(表2参照)では、群馬県利根郡みなかみ町が199cm、 新潟県南魚沼郡湯沢町が135cmと大雪に見舞われ、昨冬までの観測史上最大の降雪量となる地点があった。降水量、降雪量ともに48時間の観測史上最大となった地点は、群馬県と新潟県の県境付近の地域に集中しており、 局地的かつ断続的な雪であったと推定される。次章でこの大雪により発生した災害について記載する。

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