レポート

<号外>「台風15号の被害概要と停電の影響」

2019.9.1

2019年9月9日未明から朝にかけて、台風15号による猛烈な風・雨により、大きな被害が発生しました。また、台風に伴い千葉県各地で停電が発生し、9月25日9時時点でも一部地域で停電が継続し ています。被害に遭われた皆様には、心からお見舞い申し上げます。本稿では、今回の台風の概要を整理するとともに、近年発生した自然災害における停電の影響および停電への対策について取りまとめました。
なお、本レポートは2019年9月25日9時現在の情報に基づいて作成しています。

1. 災害の概要

(1) 気象概況

9月5日15時に発生した台風15号は、暴風域を伴って7日17時ごろに小笠原諸島に接近し、その後伊豆諸島近海を北上し、9日5時ごろに千葉市付近に上陸した。東京管区気象台によれば、本台風の経路図は図1に示すとおりであり、千葉市付近に上陸したときの中心気圧は960hPa、最大風速は40m/sであった。

台風が直撃した千葉県では、千葉市で最大瞬間風速57.5m/sを観測したほか、各地で40m/sを超える強風が観測された。図2には台風上陸前後の各地の最大瞬間風速を示すが、千葉県内にある15の 風速観測点のうち10観測点において、最大瞬間風速の観測史上最大値を更新している。

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