レポート

<号外>「企業の水害への備え」

2019.8.1

2019年8月26日から28日にかけて、活発化した秋雨前線がもたらした大雨により、佐賀県を中心に各地で河川の越水や内水氾濫による浸水被害が発生しました。被害に遭われた皆様には、心からお見舞い申し上げます。本稿では、今回の豪雨災害の概要と今後留意すべき事項、水害に関わる防災情報の入手や活用方法について、とりまとめました。
なお、本レポートは8月29日17時現在の情報に基づいて作成しています。

1. 災害の概要

(1) 気象概況

九州北部では8月26日から28日にかけて、停滞していた秋雨前線に向けて南から湿った空気が流れ込んだことにより、「線状降水帯」と呼ばれる連なった積乱雲の列が前線付近に発生し、記録的な大雨に見舞われた。8月28日午前3時~5時にかけてには、気象庁アメダスの佐賀や白石観測地点において、1時間に100ミリを超える大雨となり、気象庁では同日午前5時ごろに、佐賀県全域および、福岡県と長崎県の一部地域に対して「大雨特別警報」を発表した。24時間雨量では長崎県平戸市や佐賀県佐賀市、佐賀県白石町などでいずれも400ミリ前後に達し、平年の8月1か月間の降水量の2倍相当の雨がもたらされた。

会員登録で レポートを全て見る