レポート

ESGリスクトピックス 2016年度 No.6

2016.9.1

国内トピックス2016年7月に公開された国内のCSR・ERM等に関する主な動向をご紹介します。

<CSR>
再春館製薬所が復興活動WEBサイト「再春館製薬所熊本復興への取組み」を開設

(参考情報:2016年7月1日 同社HP)

再春館製薬所は7月1日、復興活動WEBサイト「再春館製薬所熊本復興への取組み」を開設した。

同社は、平成28年熊本地震の震源地である熊本県益城町に本社を構えており、震度7を記録した2度の地震により、操業停止を余儀なくされた。本地震の教訓を記録として残すとともに、地域の現状を伝え続けていくことが自社の責任であると考え、本サイトが開設された。

<ワークライフバランス・社会貢献>
武田薬品工業が、社員の有給休暇取得率に応じてNPO法人へ寄付を行うプログラムを開始

(参考情報:2016年7月20日付 同社HP等)

武田薬品工業は7月20日、全社の年間年次有給休暇取得率に応じて寄付を行う「年休取得で社会貢献!」プログラムを開始することを公表した。

同プログラムは、「従業員のプライベートな時間の確保に加え、社会の問題解決にも役立てる取組み」をコンセプトに、従業員の年次有給休暇取得率に応じて、子どもに関連する社会課題に取り組む2つのNPO法人*へ寄付を行うもの。

<知的財産>
特許庁が、ドシエ情報共有サービスの提供開始を発表

(参考情報:2016年7月25日 経済産業省HP)

特許庁は7月25日、独立行政法人工業所有権情報・研修館が運営を行う特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)を介して、ドシエ情報(特許審査に関連する情報)の提供サービス(ワン・ポータル・ドシエ(OPD))を開始したと発表した。

同サービスでは、五大特許庁(日米欧中韓)や、WIPO-CASE参加庁*のドシエ情報(PCT国際出願**を含む)を見やすい形式で一括でリアルタイムに検索するため、最新の情報を得ることが可能となる。

海外トピックス2016年7月に公開された海外のCSR・ERMに関する主な動向をご紹介します。

<サステナビリティ>
GRIが新たなe-learningコースを開設

(参考情報:2016年7月5日付 同団体HP)

GRI(グローバル・レポーティング・イニシアチブ)は7月5日、5つの新しいe-learningコースの開設を公表した。

GRIはこれまでも、サステナビリティ報告を促進するための施策に取り組んでおり、2015年に初めてのe-learningコースを公表して以降、増設を続けている。

今回は、サステナビリティに関するテーマについて、サステナビリティ報告に関わる担当者らに向けて基礎的知識を付与することを目的としたコースの開設であり、主な内容は以下の通りである。

<環境>
自然資本連合が自然資本プロトコルを公表

(参考情報:2016年7月13日付 自然資本連合HP等)

自然資本連合(Natural Capital Coalition)*は7月13日、企業による自然資本**評価を支援するため、「自然資本プロトコル」を公表した。

同プロトコルは自然資本に対する事業活動の直接的・間接的な影響と依存度を計測・評価するためのプロセスを紹介しており、業種・地域を問わず適用することができる。

同プロトコルは、事業活動と自然資本が相互に与える影響を含めた組織の意思決定を支援することを目的としており、組織のサステナビリティ、環境、労働安全衛生、オペレーション部門のマネージャーを主なターゲットとしている。同プロトコルは以下の4ステージ・9ステップから構成されている。

<環境>
ハイネケンUSAがオンラインゲームを活用したサステナビリティ報告を導入

(参考情報:2016年7月18日 同社HP)

ハイネケンUSAが自社のサステナビリティ報告書を、オンラインゲームを活用したデジタル体験版のサステナビリティ報告へ変更した。デジタル体験版とは、同社のHP上で、オンラインゲームに挑戦しながら、同社の2015年のサステナビリティの取組に関する6つの柱を理解していくもの。

デジタル体験版では、メキシコのベラクルス港から米国のマイアミ港まで輸送船を最短で誘導していくゲームや、画面上部から落ちてくる物の中から缶や瓶などリサイクル可能な物だけを拾っていくゲームなどに挑戦できる。

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