レポート

ESGリスクトピックス 2015年度 No.7

2015.11.1

国内トピックス2015年9~10月に公開された国内のCSR・ERM等に関する主な動向をご紹介します。

<知的財産管理>
特許庁が特許・実用新案審査基準等を全面改訂

(参考情報:2015年9月16日付 同庁HP)

特許庁は9月16日、「特許・実用新案審査基準」および「特許・実用新案審査ハンドブック」を全面改訂したことを発表した。

「特許・実用新案審査基準」(平成5年に公表)は、審査官が特許法などの法律を特許出願の審査において適用するための指針であり、制度利用者(出願者等)が審査実務の理解を深めるために広く利用されてきた。

<雇用慣行>
改正労働者派遣法が施行

(参考情報:2015年9月30日付 厚生労働省)

2015年9月11日、改正労働者派遣法が成立し同月30日に施行された。厚生労働省・都道府県労働局が発行している『平成27年労働者派遣法改正法の概要』によれば、改正法の主なポイントは下表の通りとなっている。

<ワーク・ライフ・バランス>
厚生労働省が「イクボスアワード2015」の受賞者を発表

(参考情報:2015年10月2日付 同省HP)

厚生労働省は10月2日、「イクボスアワード2015」の受賞者を発表した。

同省は、多くの男性が育児休業の取得を希望していながら取得率は低率(2.3%)にとどまっている現状や、日本の男性の家事・育児の時間が他の先進国と比べて最低水準であることによる出生率への悪影響(子供を持つことへの躊躇、妻の就業維持に対する悪影響)を問題視し、男性の育児休業取得を促進する「イクメンプロジェクト」を推進している。

海外トピックス2015年8~9月に公開された海外のCSR・ERMに関する主な動向をご紹介します。

<CSR調達>
ネスレが全世界のキットカットを100%持続可能なカカオだけで製造へ

(参考情報:2015年8月31日付 同社HP)

ネスレは8月31日、2016年の第一四半期より、世界で販売している全てのキットカットを、持続可能な原料と確認できたカカオのみを使用して製造する計画を発表した。

同社は、既に一部地域においては第三者認証を受けた持続可能なカカオのみを使用してキットカットを製造してきたが、今回の発表は全世界へ対象を拡大するものであり、この試みはグローバルなチョコレートブランドとして世界初となる。

<環境>
国際標準化機構がISO14001:2015年版を発行

(参考情報:2015年9月15日付 国際標準化機構HP)

国際標準化機構は9月15日、環境マネジメントシステムの国際規格ISO14001:2015年版を発行した。

ISO14001は1996年に発行され、2004年の定期改訂を経ており、今回は二度目の改訂となる。

本改訂にあたり、今後3年間の移行期間が設けられ、その間にISO14001:2004年版での認証取得企業は新たな規格に移行する必要がある。今回の改訂は2004年の改訂とは比べものにならないほど大きな改定となっている。

<サステナビリティ>
GRIが「持続可能な開発のための2030アジェンダ」のガイド"SDG Compass"を公表

(参考情報:2015年9月26日付 同組織HP)

GRI(グローバル・レポーティング・イニシアティブ)は9月26日、「持続可能な開発のための2030アジェンダ(SDGs)」*のガイド"SDG Compass"を公表した。

同アジェンダに掲げられている開発目標を達成するには、加盟国・NPOやNGO・民間企業・各種学会・国連機関等の組織間の相互連携が不可欠とされている。

同ガイドは「大規模な多国籍企業」を対象に、各企業のSDGsへの理解を深め、自社の事業戦略においてSDGsの17項目の目標を達成ための道標を示すことを目的に策定されており、以下の5つのステップで解説している。

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