レポート

ESGリスクトピックス 2015年度 No.5

2015.9.1

国内トピックス2015年7~8月に公開された国内のCSR・ERM等に関する主な動向をご紹介します。

<サプライチェーンマネジメント>
コニカミノルタが、EICC基準を全面適用する「CSR物流」の運用を開始

(参考情報:2015年7月13日付 同社HP)

コニカミノルタは7月13日、EICC基準を使用して物流取引先のCSR活動を支援する「CSR物流」の運用を開始することを公表した。

EICC(Electronic Industry Citizenship Coalition)は、電子業界のサプライチェーンにおけるCSR活動を推進するための団体で、「労働」「安全衛生」「環境保全」「管理の仕組み」「倫理」の5つの側面について「EICC行動規範」を定め、それぞれの側面について加盟団体に対して監査を実施する際の基準(以下、EICC基準)を設けている。

<コーポレートガバナンス>
経済産業省が「コーポレート・ガバナンスの実践~企業価値向上に向けたインセンティブと改革」を公表

(参考情報:2015年7月24日付 同省HP)

経済産業省「コーポレート・ガバナンス・システムの在り方に関する研究会」は、7月24日、報告書「コーポレート・ガバナンスの実践~企業価値向上に向けたインセンティブと改革」を公表した。

同報告書は、政府が、我が国企業の「稼ぐ力」の向上のため、コーポレート・ガバナンスのより一層の強化を重要な課題と位置付けていることを背景に、各企業における主体的な検討や取組を行う際の参考資料としてとりまとめられたもの。

<女性活躍>
女性活躍推進法が成立

(参考情報:参議院HP)

「女性活躍」を成長戦略の中核に据える「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(女性活躍推進法)が2015年8月28日に参議院にて可決、成立した。

同法は、女性に対する採用・昇進等の機会の積極的な提供や、職業生活と家庭生活の両立を図るための環境整備等を目的としたもの。国や地方自治体、民間事業主に対して、女性の活躍等に関する定量的目標を盛り込んだ「事業主行動計画」の策定・公表を義務付けている。

海外トピックス2015年7~8月に公開された海外のCSR・ERMに関する主な動向をご紹介します。

<サステナビリティ>
GRIが、サステナビリティ報告書作成等を支援する一連のツールセットを公表

(参考情報:2015年7月1日付 同組織HP)

GRI(グローバル・レポーティング・イニシアティブ)は7月1日、サステナビリティ報告書作成等を支援するツールとして“GRI Support Suite”を公表した。

GRI Support Suiteでは以下の4つのステージ毎に支援用のコンテンツが用意されている。

<ダイバーシティ>
Facebook が、ダイバーシティに関する社内研修コースの一部を公開

(参考情報:2015年7月28日付 同社HP)

Facebookは7月28日、ダイバーシティに関する社内研修コースの一部を専用サイト「Managing Bias」にて公開した。

同社従業員の多様性に鑑み、高い成果を上げる組織を作るためには人々が無意識に抱いている偏見をコントロールすることが重要であるとの考えから、研究者と共同で本研修コースを開発した。本研修コースはケーススタディ、ワークショップ、プレゼンテーションの3つのパートで構成されているが、今回同社は、本研修コースの内容を社外にも共有してほしいという要望に応え、研修コースのうちプレゼンテーションパートについて、研修ビデオとビデオで使用されているスライドを公開した。

<サステナビリティ>
国連加盟各国が、「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に合意

(参考情報:2015年8月2日付 国際連合HP)

国連加盟各国は8月2日、「持続可能な開発のための2030アジェンダ」(以下「本アジェンダ」という)に合意した。

本アジェンダは、本年12月に期限を迎える国連ミレニアム開発目標(MDGs:Millennium Development Goals)*の後継と位置づけられている。

MDGsには貧困や教育普及などが目標に掲げられてきたが、本アジェンダでは財政危機や自然災害といった新たな課題への対応も目標に掲げられている。

会員登録で レポートを全て見る