レポート

2018年度 号外「6月18日に発生した大阪府北部の地震について」

2018.6.1

はじめに

今回の地震により被害に遭われた皆様、事業に支障が生じた事業者のお客様には、心よりお見舞申し上げます。

2018年6月18日7時58分頃に大阪府北部でマグニチュード(以降、Mと表記)6.1(暫定値、震源深さ13km)の地震(以降、本地震と表記)が発生し、大阪府高槻市、大阪市北区などで最大震度6弱の揺れを観測しました。その後、大規模な余震こそ発生していないものの、今後、梅雨前線や台風による大雨が発生すると、土砂災害等の二次災害が懸念されます。

本レポートでは、今回の大阪府北部の地震(以降、本地震と表記)の概要とともに、企業の地震対策に関して提言します。なお、本レポートは6月26日7時時点の情報に基づいて作成したものです。

1. 本地震の概要

本地震の震源付近の震度分布を図1に示す。震源地付近の震度が大きく、震源からの距離により震度が小さくなる傾向にあるが、特に地盤の状況により周囲より大きな震度が観測されている場所があることがわかる。

次に本地震後の地震活動の状況を図2に示す。震度1以上を観測した地震が20日24時までで36回、それ以降は26日7時までで5回発生している2)

6月19日発表の気象庁報道資料によれば、「過去の事例では、大地震発生後に同程度の地震が発生した割合は1~2割あることから、揺れの強かった地域では、地震から1週間程度、最大震度6弱程度の地震に注意してください。」と注意喚起を促している。図2に示す余震の発生状況によれば、発生頻度が減っていることがわかる。一方、表1に示すとおり、内陸で発生した直下型地震であっても、震源に近い場所でさらに同程度以上の規模の地震が発生することがある(大規模な海溝型地震の場合は、離れた場所で直下型地震を誘発するケースがある)。

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