コンサルタントコラム

車を見れば会社がわかる?

所属
コンサルティング第四部 交通リスク第二グループ
役職名
アドバイザー
執筆者名
園田 健一 Kenichi Sonoda

2012年9月24日

平成19年5月9日、陸上自衛隊を退官後、「運転者向け安全運転セミナー、運転適性診断車両に積載した器材によるC式運転適性診断、事故惹起者研修」を担当し、5年間の短い経験ですが「企業の交通安全取組」で感じたことを述べてみたいと思います。①小規模のタクシー会社でセミナーを実施した際の事です。冒頭、社長の発言から始まったのですが、社長曰く、「君達が事故ばかり起こすから事故処理担当の部長がノイローゼになって辞めてしまった。どうしてくれるんだ」との言葉に参加者は意気消沈。出鼻をくじかれた格好となり、私の講話の内容も十分に伝わったのか疑問でした。②中堅クラスの運送会社でセミナーを実施した数日後、その会社が高速道路で死亡事故を起こし新聞報道されました。1年後、縁があって再びセミナーをすることに。決意に満ちた社長訓示の後「黙祷」。非常に緊迫した、逆に意義あるセミナーとなりました。③「私のセミナーは必要なかったな」と感じた電気設備会社での経験。社長から「少し時間を貰って事故惹起者に話をさせたい」との発言がありました。内容は弊社が実施している「事故惹起者研修」と全く同じでした。「事故発生時の状況は、何故事故が発生したのか、どうすれば防げたか、それは実行可能か、この事故に対してアドバイスがあるか、同じ仕事をしているのだから他人事ではない、一緒に考えよう」出番がありませんでした。この会社は大丈夫。

セミナーを実施する際のお客様の態様についても様々です。「☆社長も参加される又は講師を紹介して運転手だけ参加させる。」「後ろの席から座り前の席はガラガラ、前の席から座ることを管理職が指導しない、指導しても参加者が席を移動しない」又は「☆事故惹起者を一番前に☆逆に前の席から埋まる」「会話のキャッチボールをしたくても跳ね返ってこない。あるいは☆指名する前に進んで発言する」いずれの態様かでお客様の事故防止に関する考え方が見えてきます。

入社して1年目くらいに先輩コンサルタントからアドバイスを受けました。「会社を訪問したらまず駐車場に行き車を見よ。全てがわかる」学校給食用の食品を輸送している某会社での出来事でした。よく見ると車が傷ついているし汚い。運転手の制服が汚れている。私の行動を見ていた管理者が「汚いでしょう。いくら言っても洗車しない。輪留めもしない。制服も洗わない」どんな指導をしているのか詳しくは聞くことはできませんでしたが、「お客様から苦情は出ていないのかな、会社のコンサルが必要では?安全運転は大丈夫かな」と思われる会社でした。逆に、「綺麗に洗車して駐車している。気持ちのよい挨拶をする運転手さんのいる会社」私自身も安全運転セミナーを張り切ってしまいます。管理者の指導が徹底しているのでしょう。こんな会社は大丈夫。「車を見れば会社がわかる」これが私の実感です。

以上

(2012年9月20日 三友新聞掲載記事を転載)

氏名
園田 健一 Kenichi Sonoda
役職
コンサルティング第四部 交通リスク第二グループ アドバイザー
専門領域
交通事故防止コンサルティング