気候変動リスクの把握に役立つマップの一般提供
本サイトの目的
近年、企業が気候変動リスクを分析することが求められています。そのため、気候変動のさまざまなリスクの1つである洪水リスクについて、気候変動が顕在化した場合の自社への影響を把握したいという要望が寄せられています。
そのような要望に応えるため、MS&ADインターリスク総研は芝浦工業大学の平林由希子教授、東京大学生産技術研究所の山崎大准教授のご協力のもと、「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第5次評価報告書」でも紹介された研究結果1)をweb-GIS上で閲覧できるプラットフォームを2018年に開設しました。さらに2021年7月には2021年から2022年に発行される予定の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第6次評価報告書にあわせて、最新のCMIP62)温暖化実験による洪水リスク研究*の結果に更新しました。これによって、グローバルに気候変動による洪水頻度の変化の度合いを見ることができます。
また、2023年4月からこちらの洪水変化予測マップに加えて、気候変動シナリオに基づく将来洪水ハザードマップを一般公開いたしました。これによって、将来の洪水による浸水深の変化も確認することができます。今回のアップデートにより、全世界における洪水浸水深を見ることができるようになります。
加えて、MS&ADインターリスク総研では今回の公開版よりも細かいハザードマップについてもサービスを提供しております。有償にはなりますが、TCFDの開示を行う支援まで行わせていただきますので是非お問い合わせください。
詳しい仕様などについては以下のリリースをご参照ください。
<~産学連携の研究プロジェクトで「将来洪水ハザードマップ」を開発~ 「LaRCラルク洪水リスク分析サービス」の提供開始について>
著作権は以下の引用文献の作者に帰属し、その許諾のもとMS&ADインターリスク総研株式会社が本サイトを管理しています。
∗引用文献
洪水頻度予測マップ
Hirabayashi, Y., Tanoue, M., Sasaki, O. et al. Global exposure to flooding from the new CMIP6 climate model projections. Sci Rep 11, 3740 (2021).
https://doi.org/10.1038/s41598-021-83279-w
現在・将来ハザードマップ
MS&AD LaRC-Floodプロジェクト(2023)
https://www.irric.co.jp/risksolution/sustainability/prediction_map/index.php
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これまでのLaRC-Floodプロジェクトのニュースリリース
- MS&AD、東京大学と芝浦工業大学との気候変動研究プロジェクトを開始~気候変動による洪水リスクへの影響をグローバルに評価~ | トピックス | MS&ADインターリスク総研株式会社 (irric.co.jp)【2018年5月16日】
- 気候変動により変わりつつある洪水リスクを把握 近年の洪水頻度の変化を検出し、地球温暖化の影響を明らかに | トピックス | MS&ADインターリスク総研株式会社 (irric.co.jp)【2021年7月21日】
- ~将来の広域洪水ハザードマップを開発・一般公開~―気候モデルのバイアスを適切に補正し、高精度に浸水深分布を推定―【2023年4月21日】
リンク
- 1) Hirabayashi Y, Mahendran R, Koirala S, Konoshima L, Yamazaki D, Watanabe S, Kim H and Kanae S (2013) Global flood risk under climate change. Nat Clim Chang., 3(9), 816-821. doi:10.1038/nclimate1911.
- 2) 第6期結合モデル相互比較プロジェクト(CMIP6: Coupled Model Intercomparison Project Phase6)