リスク情報・レポート

リスク情報・レポート / 新エターナル

2017.3.1

「企業が語るいきものがたり」シンポジウム開催10周年記念
持続可能な開発目標(SDGs)にどのように向き合えば、企業の価値創造ストーリーを描けるのか
~必要条件である、自然資本への依存と影響に関する理解~

1.はじめに

企業がSDGsで示された社会課題を自社のビジネスチャンスとして捉え、長期的な経営戦略に取り込もうとする動きが始まっています。その際に、企業はSDGsの体系をどのように捉えればよいのでしょうか。

国連では、多数の科学者が参加した分析に基づき、SDGsの目標の相互依存性を図表1のように示しています。SDGsは、ひとつの目標を達成しようとすれば、他の目標達成にも影響するというように相互に連関した体系であるということです。1すなわち、企業がSDGs全体を俯瞰して、ホリスティック(統合的)な取組みを進めれば、ひとつのプロジェクトで複数のアウトカム(成果)を出すことができる可能性があるわけです。

したがって、SDGsに向き合うためには、CSR推進のしくみも統合的なものに変えていく必要があります。従来の持続可能な開発の概念では、経済開発、社会開発、環境保護のトリプルボトムラインが並列関係にあり、CSR活動もこれに基づき、担当する部門が個別に取り組んできたと思われます。このような体制のままでは、ビンゴゲームように、いかにSDGs目標のマスを早く多く埋めるかという発想になりがちで、統合的な取組みは難しくなります。

2.持続可能な開発の概念を変えるべき理由

CSRの推進体制の再構築は容易ではありません。しかしながら、企業や行政が、社会課題について、従来のように「必要最低限の範囲でできるだけ努力する」といった発想の積み重ねでは、パリ協定の2℃目標達成が容易ではないように、SDGsの達成が困難であることは明らかです。

新エターナル

環境問題に関わるテーマを毎号一つ取り上げ、わかりやすく解説した情報誌です。
(A4 10P前後、不定期発行)