リスク情報・レポート

リスク情報・レポート / 災害リスク情報

2017.3.1

倉庫における火災リスクと対策

はじめに

倉庫では、荷受け、保管、梱包、出荷業務が主に行われ、工場で出火源となるような、危険物の多量の使用、大型装置の操作、直火による加熱などの操作はほとんど行われていない。

一方で、倉庫は、段ボールなどの梱包材、プラスチック製のパレット、収容品自体など、可燃物が大量に取り扱われる施設である。倉庫の運用実態、過去の事故統計や事故事例を調査すると、倉庫には工場のような特殊な火気はないが、倉庫特有の火災リスクがあることが分かる。特に、一旦火災が発生し、初期消火に失敗すると、大規模な被害につながるリスクの高い施設である。

本レポートでは、倉庫の火災リスク、過去の事故統計や事故事例について紹介し、倉庫に焦点を当てた防火対策のポイントを示すとともに、各事業所でご活用いただけるような防火対策チェックシートを紹介する。

1.倉庫における火災リスク

倉庫の火災リスクとして、次のような点が挙げられる。

(1)大量の可燃物が存在する

通常、倉庫内には大量の可燃物が収容されており、火災発生後、初期段階を越えるとスプリンクラーや屋内消火栓の消火力でも消し止められない激しい燃焼、発熱が起き、火災が進行した場合には公設消防力をもってしても手に負えなくなることがある。

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(A4数枚、不定期発行)