レポート

2017年度 No.6「自動火災報知設備の設置および維持に関する基準」

2018.2.1

本号の概要

  • 自動火災報知設備は建物内部で火災が発生したことをいち早く感知して知らせる機能を有しており、初期段階における消火活動を短時間で効果的に実施するために無くてはならないものである。
  • 本稿では主に工場における自動火災報知設備を対象に、中国における同設備の設置や維持に関する基準、および実際の防災調査の現場でよく見られる問題について紹介する。
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1. 自動火災報知設備の概要

(1) 火災報知設備の基本構成

火災報知設備とは熱や煙を早期に感知し、受信機に火災警報信号を送る設備である。一般的には警報発信機器(火災感知器、手動発信機)と警報受信機で構成されている。

(2) 火災警報受信機

火災警報受信機は感知器や発信機からの警報信号を受信し、主音響および場所・時間の表示により、消防当局や関係者に対して火災の発生を知らせる設備である。また、感知器に対して電源を安定供給するとともに、感知器や受信機自身の稼働状態を監視する機能も備えている。

(3) 火災警報受信機

火災感知器は自動火災報知設備の重要な構成部分であり、煙を感知するもの、熱を感知するもの、炎を感知するもの、可燃ガスを感知するものなど、多くの種類がある。主なものは以下の通りである。

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