リスク情報・レポート

リスク情報・レポート / アジアリスク情報

2018.1

東南アジアでの「海洋プラスチックごみ」について

本号の概要

  • 海洋プラスチックごみの主な発生源(流出源)はアジア地域。特に、中国、インドネシア、フィリピン、ベトナムなどから海洋プラスチックごみが多く発生していると考えられている。
  • 経済発展を続ける中所得国では廃棄物処理のインフラ整備が遅れているため、プラスチックごみが適切に処理されていないと考えられる。海洋プラスチックごみの削減のためには、まずは廃棄物処理のインフラ整備が必要になる。
  • 今後、東南アジア地域でもプラスチックごみに関する法規制や対策が、より一層講じられると予想される。
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1.はじめに

東南アジア地域の各国を往訪すると、河川や海岸線に多量の廃棄物が浮遊している状態を目にすることがあります。こうした生活や事業活動で発生した廃棄物が適切に処理されていない状態が生じる背景には、(1)東南アジア地域各地で都市化が急速に進んでおり、廃棄物処理に関するインフラの整備が追いついていないこと、(2)廃棄物処理に関する法規制が十分に執行されていないこと、などが挙げられます。

海鳥や海洋生物が海に流出したプラスチックごみを捕食することなどにより生態系に悪影響を及ぼすなどの問題が発生しており、1ヵ国のみでは解決が困難な課題であることから、近年は国際的な問題として認識されています。

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